2012年5月11日(金)
学院のいちばん奥にあるこの小さな留学生寮は、そう設備が良いわけではないけれど、たいへん静かで落ち着いて過ごせる環境にある。大きな道路から離れていて、ウルムチには雀が結構多いのだが、雀のさえずりで目覚めることが出来る。この部屋は日当たりも良好で、明るい。
しかーし。こちらの日向と日陰の気温差といったら!じつに半端ない。
日当たりの良い自分の部屋(恐らく西向きで三階)が暖かいからと油断して教室(恐らく東向きで一階)に行くと、授業をしているうちに深深と冷えてしまう。四六時中重ね着の準備を怠ってはならない。今回の発熱もそれが直接の起因だった。外で人と待ち合わせをする時も、しばらく日向にいて暑いと感じたら日陰に、寒くなったらまた日向に出る、を繰り返すのが良いと気付き実行している。
今日はそうやって日向と日陰を繰り返しながら、美術学部の学生Zaitunaと油絵学科の学生たちの卒業展を見に行った。美術学部の地下画廊で今日から、様々な専攻が代わる代わる月末まで開催しているという。Zaitunaというのは、ウイグル息子やAtikamのお父さんの妹の娘、つまり父方のいとこだ。茶目っ気たっぷりで私が大好きな、あの叔母さんの娘。四年前、私が彼らの村に初めて行った日の夜、彼女と一緒に寝かせてもらった。彼女がこの学院の在学生だということは、先日の初三日にモスクで再会して初めて知った。残念ながら今学期で卒業してしまうのだが。
卒業制作展入口
彼女は油絵専攻ではないので、彼女の作品はないのだが、よく知った同級生たちの作品を一つ一つ丁寧に紹介したり評価したりしてくれて、じっくり見て回ることが出来た。ウイグル学生の作品も漢族の学生もあったが、漢族学生の作品はどことなく、あの北京の798芸術村あたりで見かけるような前衛っぽさを意識しながら、まだどことなく自分のものに出来ていないような中途半端感を覚える。ウイグル学生の作品は、写実的なものが殆どで、そういう意味では新鮮味は無いかも知れないけれど、よく知った素材に愛情を注いで描いているのが見て取れて、保守的な私にはより好感が持てた。
撮った写真をZaitunaが彼女の寮のパソコンに移す際、彼女が「コピー」ではなく「切り取」ってしまったようなので、作品の写真はまた後日(^^;)
さて、Zaitunaは服飾デザイン専攻で、とくにブライダル衣装に夢中らしい。ウイグルの桂由美さんになれるかな?今月中には、服飾デザイン専攻の卒業展もあり、彼女の作品も出展されるという。油絵展のあと、彼女たちの寮にお邪魔し、先日、友人をモデルに近くの公園で撮影したという写真を見せてもらった。
もともとウイグルの花嫁衣装は赤いアトラスが主流だったのだそうだ。ウイグル息子のヨメの赤いアトラスのワンピース、とっても清楚で可愛く、今でも目に焼き付いている。
ヨメの清楚な花嫁衣裳
しかし、最近では欧米のウェディング文化の影響を受け、白をメインに使うようになったらしい。彼女の卒業制作の作品も白。透けるような薄い白布を50メートルも使ったという。ウイグルテイストを添えるように、ベルト部分にアトラス風のラメを一粒一粒貼り付け(気の遠くなる作業)、胸元にもアトラス布で小さな花を作りあしらっている。
彼女の力作、本当は、いつかある自分の花嫁衣装に使いたかったらしいのだが、友人がこっそり持ち出して親戚の結婚式の花嫁衣装として使ってしまうという事件(なんたること!)が発覚し、今また新作を模索中とのこと。がんばれ、未来の桂由美!
今日は午前中二コマの授業を受け、午後はZaitunaとキャンパスで過ごし、比較的よく動いた。今朝がたから喉が腫れて咳こむようになったが、これが最後の症状で、週末中にはきれいさっぱり良くなりますように。
深深と底冷えする夜。
この時期に…とは思いましたが、とうとうホッカイロを貼りました(>_<)
そして、今気づいたけど晩御飯を食べ損ねました。もう、おとなしく寝るしかありません。
おやすみなさい。